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日本版シンデレラストーリー「舞え舞え蝸牛(かたつむり) 新・落窪物語」

古今東西、女の子はみんなシンデレラストーリーが大好き

「舞え舞え蝸牛(かたつむり) 新・落窪物語」 田辺聖子著

「あー、白馬に乗った王子様が迎えに来てくれないかな」なんて思うことはありませんか?
仕事が忙しくて、ちょっぴり現実逃避したい時におススメ、
平安時代が舞台の「シンデレラ物語」をご紹介します。

原典が古典文学であることを忘れてしまう読みやすさ

「落窪物語」は、10世紀末頃に成立したとされる作者不明の古典。
この「落窪物語」を私たち現代人にも読みやすいように翻訳、アレンジしたものが
今回ご紹介する「舞え舞え蝸牛(かたつむり) 新・落窪物語」です。
古典、と聞くと難しいイメージがあるかもしれませんが心配はいりません。
数々の古典文学の翻訳や解説本で著名な田辺聖子さんの、
軽快でわかりやすい文章があなたをすぐに平安時代に連れていってくれますよ。

女の子なら一度は夢見る「白馬に乗った王子様」

継母にいじめられ、畳の落ち窪んだ部屋に閉じ込められた美しい姫君がこの物語の主人公。
この落窪姫が、将来有望の貴族、右近の少将に見いだされ、幸せになるシンデレラストーリーです。
それまで独身生活を謳歌していた少将は、姫の美しさと優しさに心打たれ、本物の恋をしてしまいます。
継母による数々の策略から姫を守り、生涯ただ一人、姫を愛すると誓った「白馬に乗った王子様」に、今も昔も女性たちは夢中になるのです。

貴公子の純愛にキュン 幸せな大団円

みすぼらしい身なりや境遇を恥ずかしがるあまり、頑なになる落窪姫。
都で一番の人気者、右近の少将は初めて恋に苦しむことになります。
「恋に苦しんだのは、あなたがはじめてです。」
姫に心を開いてもらおうと右往左往、頑張る少将は、とても可愛く魅力的です。

姫と少将のほほえましいやり取りにキュンとして、
大団円には、登場人物みんながいとおしくなりますよ。
幸せな気持ちで読み終えること間違いなしです。

まとめ

平安貴族の王子様と幸せになる日本のシンデレラ物語はいかがでしたでしょうか?
ちょっぴり切ない夜におすすめの1冊です。
夢の中で、右近の少将のような王子様があなたを迎えに来てくれるかもしれませんよ。